“五臓と未病”研究会

健康コラム

身近な薬草~ナシ

 3種類のナシ…日本梨、中国梨、西洋梨のうち日本梨と中国梨は同種です。中国では桃と並んで好まれ、漢の武帝の庭園にも植えられていました。
 日本梨には赤梨(幸水や長十郎)と青梨(二十世紀等)があり、その瑞々しさと美味しさは世界でも定評があります。
 唐の時代の宰相の母親が気管支炎を患った時にナシを食させて治ったことから咳の妙薬としても有名になりました。ナシには肺・胃に働き、炎症を冷まし、肺を潤して咳や痰を止め、口渇を癒やす働きがあるのです。
 したがって、肺の気管が乾燥し、かつ熱がこもっているタイプのカゼ・気管支炎・扁桃腺炎・咽痛に有効で、そういった時に使用する「桑杏湯」という名の漢方処方の中にも「梨皮」として配合されています。
 ただし、潤し冷ます働きがあるので、多痰の人や熱症状がない人、冷え症の人は注意が必要です。
 ナシも立派な生薬(薬草)なんですね。