“五臓と未病”研究会

健康コラム

身近な薬草~アンズ

 最近ではオシャレにアプリコットとも呼ばれるアンズは、バラ科サクラ属の落葉高木です。コーカサス原産で日本への伝来も早く、カラモモと呼ばれて万葉時代にはすでに果樹・薬用として栽食されていました。果実は生食のほかジャムやシロップ漬けなどにして食します。またアンズの種を杏仁(キョウニン)といい、粉末を風味づけに使ったのが杏仁豆腐(こちらはアンニンと読むのが一般的)です。 
 薬用に使うのもこの杏仁で、止咳平喘・潤腸通便の働きがあるため、咳や喘息に効果のある麻黄湯・麻杏甘石湯・杏蘇散に、また便秘に効果のある麻子仁丸・潤腸湯などの漢方処方に配合されています。 
 日本で販売されている杏仁豆腐は、実際にはアーモンドエッセンスを用いて作ったものが多いので、残念ながら咳には効きません。また杏仁には小毒(アミグダリン)があるため、多食は避けるようにします。