“五臓と未病”研究会

健康コラム

身近な薬草~ゴボウ

 日本の食卓では身近な存在であるゴボウは、食物繊維や抗酸化成分が含まれていることから腸内環境改善、便秘・高血圧・糖尿病の予防効果が期待されるヘルシーな野菜です。
 千数百年前に中国から渡来した後に改良を加え作物化されたのですが、ゴボウを食用にするのはなんと日本だけで、欧米人から見ると日本人は「木の根を食べるヘンな民族」なのだそうです。実際、ヨーロッパでは根を食用ではなく利尿効果のあるハーブとして利用していました。
 漢方ではもっぱら清熱・解毒作用のある根や種子を用いますが、特に種子(牛蒡子:ゴボウシ)は発熱や咳・痰・のどの痛み・皮膚の炎症・便秘などに効果があり、銀翹散・消風散・柴胡清肝湯といった漢方処方にも配合されています。また昔から民間療法として授乳中の乳腺炎に用いられています。
 最近はゴボウ茶なども流行っているようですが、牛蒡根も牛蒡子も寒性で冷やす力が強いため、胃腸虚弱や冷え症、軟便気味の方には向いていません。乳腺炎に使用する際も、冷えすぎる場合は煎じるのではなく、種子を炒って直接食べる方がよいでしょう。
 それにしても「きんぴらごぼう」の美味しさを知っているのが日本人だけとは残念です。