“五臓と未病”研究会

健康コラム

身近な薬草~アズキ(小豆)

 アズキ(小豆)の原産は東アジアで、日本でも縄文遺跡から発掘されていたり、古事記の食物創世神話に登場したりしています。
 赤い色が珍重され、おめでたい席には欠かせないのがアズキです。赤飯は室町時代から、小正月の小豆粥は平安時代から続いている習慣ですし、魔除けの行事や儀式にも供されてきました。現在の日本での主要産地は北海道で、そのほとんどが和菓子のあんの原料になっています。
 食品、特に和菓子原料として身近なアズキですが、炭水化物以外にタンパク・ビタミンB1・食物繊維・カリウムが含まれ、実は様々な薬効があります。まず胃腸の消化吸収を促進し、水分代謝を活発にし、吐き気を解消します。また消炎・解毒作用にすぐれ、中国では食べ物の中毒や黄疸治療に利用しています。さらにサポニンが含まれているため、細胞の活性化を計れます。
 そして何より有名なのが利尿作用で、尿量減少とむくみを目標に昔から心臓病・腎臓病・神経痛など多くの病気に応用されてきました。アズキを摂ると尿の出がよくなり、むくみが軽減されるのです。ただし、アズキをむくみに効かせる時には味付けしないこと、むくみの元となる水分・塩分・油物・生冷物や尿の出を悪くするもち米類・ギンナン・トウガラシなどを控えることが大切です。
 漢方では、鯉とアズキを水煮した赤小豆鯉魚湯という処方があり、妊娠中のむくみや肝硬変などで起こる腹水の改善に使用します。
 ところで世界中でも豆を甘くして食べるのは日本人だけなのだそうです。あんこの美味しさが世界に広まるといいですね。