“五臓と未病”研究会

健康コラム

身近な薬草~板藍根

 身近な薬草…とはちょっと言いにくいのですが、近年日本でも徐々に知名度が上がってきていると感じるのがアブラナ科ホソバタイセイの根である板藍根(ばんらんこん)です。
 ホソバタイセイはヨーロッパ原産の植物です。葉は大青葉(だいせいよう)といい、生薬としても使われますが、古くから藍染めの染料として利用されており、板藍根の「藍」の名前の由来と言われています。日本では北海道にハマタイセイがあり、やはりアイヌ民族が染料に利用していました。
 中国では漢方の抗生物質とも称され、抗ウイルス作用があることから風邪やインフルエンザをはじめとする感染症の予防に用いられ、冬場になるとうがいをする際に板藍根を使うのが風邪対策の定番となっています。また解毒・抗炎症作用があることからニキビ・湿疹・吹き出物や口内炎・帯状疱疹・細菌性胃腸炎・肝炎などにも幅広く利用されます。
 大人から子供まで幅広い年代層で使用できるため、日本では秋冬の風邪インフルエンザ対策としても、また夏場や季節の変わり目などでも感染症が増える時期にはとても有効です。
 漢方分類では熱を冷まして解毒する清熱解毒薬なので、熱感のない風邪や冷えにより悪化する症状には不向きで、胃腸虚弱や冷え症の方が服用される時にはしょうが湯などと合わせるとよいでしょう。
 また風邪を引きやすい方の体質改善には、免疫力を高める漢方薬との併用がたいへん有効です。